相談先を検討しよう!あなたに合った相談窓口がきっとあります

ハラスメントに苦しみ、もうこれ以上耐えられないと思ったら、相談機関に頼ることを考えましょう。被害者の置かれている状況やハラスメントの種類などによって、適する相談窓口が変わってくることもあります。どこへ相談に行けばいいのか分からない人はぜひこの記事を参考にしてみてください。

まず、ハラスメントを受けている場所の中に相談所がないか調べてみましょう。中学校や高校には養護教諭やスクールカウンセラーがいます。相談できそうな相手ならぜひ利用してみてください。また、多くの大学にはハラスメント相談所が設置されていますし、大きめの会社なら相談室や企業内カウンセラーがあるところも増えています。学内や社内だと相談に行った情報が漏れそうで不安という方もいると思いますが、相談所のスタッフは学外・社外の人だけの第三者機関であるところもあるので、心配なら一度確認してみてもよいと思います。

相談に行ったからといって、すぐに加害者に何か連絡があることはありませんし、まずはよく話を聞いてもらえると思います。不安なことは何でも問い合わせましょう。

心身に困った症状が出ているなら病院を受診することも視野に入れましょう。頭痛や腹痛などの身体症状ならまず内科でもかまいませんが、ハラスメントが原因のストレス反応として身体症状が出ていると思われる場合は、心療内科や精神科の方が早いかもしれません。

うつ状態やパニック発作、対人恐怖などの心理的症状がある場合は、やはり心療内科や精神科でもよいですが、病院ではなくカウンセラーのいる相談室もおすすめです。ハラスメント被害ということについて理解が深いところが多いです。

ハラスメント被害はトラウマになり得る重篤な被害なので、PTSDなどの症状が出ることも少なくありません。PTSDの治療も行える相談室もありますので、興味のある方はインターネットなどで探してみることをおすすめします。

社会人の方のセクハラやパワハラの相談、ハラスメントにまつわる退職や解雇の相談は、法テラスや労働基準監督署、労働局などでも専門的に請け負ってくれます。

法テラスは、すべての都道府県にあり、様々な法律にかかわる相談を無料で受けてくれる心強い機関です。特にセクハラやパワハラについての相談にも力を入れているので、ぜひ検討してみてください。電話での相談も受けているので、比較的気軽に利用できそうです。

ブラック企業やパワハラ・セクハラ、解雇に関する相談は、労働基準監督署の専門です。法的に問題があるかどうか相談に乗ってくれますし、被害者の希望に応じて会社に改善指導を入れてくれることもあります。

また、労働局では「あっせん」という和解を目的とした労働紛争解決のための事業があり、ハラスメントの加害者と被害者の間に立って、和解に向けた話し合いの場を設けてくれます。無料なので、訴訟などの手前の段階で利用するのもひとつの手です。

自分に合った相談窓口が見えてきたでしょうか。よく分からないという人は、まずは一番身近なところへ行くか電話をするかしてみて、そこで「どこへ相談に行けばよいか」「そもそも、これはハラスメントなのか」など、どんなことでも遠慮なく聞いてみると良いと思います。ハラスメント被害に苦しむ人が少しでもその重荷を降ろせるよう、一歩を踏み出してみませんか。